内容証明が届いたら
突然届く内容証明郵便には
冷静さが重要!
元従業員や現従業員から、突然「未払い残業代請求」の内容証明郵便が届くことがあります。
突然の通知に驚き、どのように対応すればよいのか分からず慌ててしまう企業様も少なくありません。
しかし、残業代請求への対応は最初の対応が非常に重要です。初動を誤ってしまうと、交渉が不利になったり、紛争が拡大したりする可能性があります。
ここでは、内容証明が届いた場合に企業側がやってしまいがちな対応の中でも、特に注意すべき「やってはいけない4つのこと」についてご説明します。
内容証明が届いた場合に
やってはいけない4つのこと
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やってはいけない対応その1
すぐに相手方代理人に連絡する
内容証明が届くと、「まずは相手に連絡をして事情を確認しよう」と考える企業様も多くいらっしゃいます。
しかし、状況を整理しないまま相手方代理人に連絡してしまうと、思わぬ不利益が生じることがあります。例えば、会社側の労務管理の状況や認識について不用意に説明してしまった場合、その内容が後の交渉や裁判で不利に働く可能性があります。また、会社としての正式な対応方針が決まっていない段階で発言してしまうと、その内容が会社の見解として扱われてしまう場合もあります。
内容証明が届いた場合は、まず社内で状況を整理し、専門家の意見を踏まえて対応方針を決めることが重要です。 -
やってはいけない対応その2
すぐに他の従業員へ伝えてしまう
事件を通じて経営者の方と接して感じるのは、従業員の方々への信頼が厚く、家族のように思っておられる方が多いということです。
もちろん、そのような気持ちは決して悪いことではありません。
しかし、従業員(元従業員)から未払い残業代などの請求がなされた場合、すぐに他の従業員に説明したり事情を聞いたりすることは、かえって紛争を拡大させる可能性があります。
例えば、「元従業員の○○からこんな手紙が来た」と回覧してしまう。「実際にどれくらい残業していたのか」と他の従業員に聞いて回る、といった対応です。
ある従業員から未払い残業代請求がなされたことを知れば、その内容次第では、他の従業員にも影響を及ぼす可能性があります。
また、現在働いている従業員から請求があった場合、その事実を社内で広めてしまうと、パワハラや職場環境の問題につながる可能性もあります。
社内でどのように対応するかという問題は非常に繊細です。
まずは経営陣の一部のみで状況を共有し、弁護士に相談したうえで、必要があれば慎重にヒアリングを行うという順序で対応することが望ましいといえます。 -
やってはいけない対応その3
焦って支払いをしてしまう
内容証明には、「○日以内に支払うように」といった期限が書かれていることがあります。そのため、「期限までに支払わなければいけない」と考え、慌てて支払いをしてしまうケースも見られます。しかし、この期限は必ずしも法的に絶対の支払期限とは限りません。
また、請求額が正しいとは限らず、残業時間の計算方法や賃金の算定方法に誤りがある場合もあります。
内容証明に書かれている請求額をそのまま支払ってしまうと、本来支払う必要のない金額まで支払ってしまう可能性もあります。また、一度支払ってしまうと、その後の交渉が難しくなるケースもあります。まずは請求内容を確認し、会社としてどのように対応すべきかを検討することが重要です。 -
やってはいけない対応その4
内容証明を放置してしまう
逆に、「とりあえず様子を見よう」と考えて内容証明を放置してしまうケースもあります。
しかし、相手方が弁護士に依頼している場合、次の段階として、労働審判、裁判などの法的手続きに進む可能性があります。
問題を放置すると、会社側が十分な準備をする前に裁判手続きが進んでしまうこともあり、結果として不利な状況に陥る可能性もあります。
内容証明が届いた場合は、放置するのではなく、早い段階で状況を整理し、対応方針を検討することが重要です。
内容証明が届いた場合は
まず弁護士に相談してください
未払い賃金があるとの内容証明郵便が届いた場合、まずは経験豊富な弁護士に相談することをおすすめします。
弁護士に相談する内容は、単に内容証明郵便にどのように対応するかという点にとどまりません。社内で誰に伝えるのか、どのように対応するのかといった社内対応も非常に重要な問題になります。
また、なぜそのような請求がなされたのかを分析し、現在の給与制度や労務管理に問題がないか、今後どのように改善していくべきかを検討することも重要です。
雇用の問題は、単に一人の従業員との問題ではありません。すべての従業員との契約関係に関わる問題であり、事件が和解で終わればそれで良いというものではないのです。
とはいえ、まずは当面の請求に対してどのように対応するかが重要になります。内容証明が届いた場合は、できるだけ早い段階で弁護士にご相談ください。